中心の『大黒柱』が下がった!?
『柱が下がったのでどうにかしてほしい』という相談がありました。
調査に行くと、そのお宅は100年以上も前に建てられた民家で、
柱や梁などの構造材は更に昔に解体した民家の古材を使用したものだという。
『じゃあ、このケヤキの大黒柱は一体何年物なんだ!?』
こんなに立派なケヤキの柱でも虫に喰われ、
石場建て構法のため、長年床下の湿気にさらされた結果、
六寸角もある柱の根元は上方向からの荷重に耐えきれず外側に開き、
この柱だけ80mmも下がっていました。
柱周りの襖戸や欄間は歪み、畳下の縁床や垂木は腐っていて、
調査時に私が歩いたら落ちてしまいました・・・。
その後、床下地をやり替え、白蟻防除をして、襖戸や鴨居を調整して工事完了。
しっかりした頑丈な床下地と動くようになった襖戸と、
何よりも安心して住める事にお客様からは大いに喜んで頂きました。
本来は一階の柱を一本一本全てジャッキアップして、
家全体をレベル調整したかったのですが、
予算もあって今回は二ヵ所だけ柱を根上げしました。
- コメントはありません。
- コメントする